ワンチャー 抹茶 万年筆 レビュー:18金と14金、2本ある「Wancher Matcha」

大分県豊後高田市の筆記具メーカー、ワンチャー(Wancher)の「抹茶」万年筆。英語で「Wancher Matcha」と調べると、実は中身の違う2本が出てきます。日本の公式ストアで売られている18金ペン先の版と、海外向けストアの14金ペン先の版です。両方の公式商品ページを突き合わせて、違いを整理しました。
ワンチャーという会社
公式サイトの沿革によると、創業者の岡垣泰三氏は1990年、エジプトでの砂漠緑化の研究(ODA)の現場で「どんな状況でも役に立つ万年筆」を思い立ちました。2000年に文具の会社を立ち上げて他社の万年筆を販売し、2011年に社名をワンチャーに改めて、自社ブランドのメーカーへ転じています。セーラー万年筆と組んだ限定色の万年筆を数多く出していることでも知られます。
「茶の湯」シリーズの抹茶
抹茶はワンチャーの「茶の湯」シリーズの1本で、公式ストアではセーラーとのコラボレーションの棚に並んでいます。軸とキャップの緑は、きめ細かく点てた抹茶の泡の色。天冠・尻軸・首軸のアイボリーは、灰釉の乳白色をもつ抹茶茶碗を表している、と公式は説明しています。
18金版と14金版の違い
| 日本向け | 海外向け | |
|---|---|---|
| ペン先 | 18金 | 14金 |
| 全長(キャップを閉じた状態) | 128.5mm | 124.5mm |
| 重さ | 22g | 18g |
| 価格 | 88,000円(税込) | 340米ドル |
| 品番の頭 | WF-SLPG-MCH | WF-PGS-MCH |
軸はどちらもPMMA樹脂で、カートリッジ・コンバーター両用式、ペン芯はプラスチックです。品番の「PG」「PGS」は、セーラーのプロフェッショナルギアとそのスリムを指すように読めますが、公式ページにはベースの型名までは書かれていません。海外向けの14金版は、商品ページそのものが2026年8月に作られた新しい版です。
将軍ニブと「小太刀研ぎ」
ワンチャーは自社の18金ペン先を「将軍(Shogun)ニブ」と呼び、対応するモデルの一覧に抹茶を挙げています。字幅はどちらの版もEF・F・MF・M・Bの5種類です。
さらにF・M・Bの3種類に限って、小太刀研ぎという特注の研ぎを選べます。日本では14,300円(税込)の追加で、仕上がりまで4〜7週間ほど。ワンチャーのペン先案内では、この研ぎは「Master Nagahara」の手によるものとされていますが、フルネームまでは書かれていません。海外向けのページには、研ぐ前に一回り太い字幅のペン先を使うため、刻印の字幅と仕上がりの字幅が違うことがある、とも書かれています。
買う前に確かめたいこと
- 同じ「抹茶」でも、ペン先の金の純度・全長・重さが違う
- 中古や海外通販で探すときは、品番の頭(SLPGかPGSか)とペン先の刻印を見るのが確実
- 小太刀研ぎを選ぶと、ペン先の刻印と実際の字幅がずれることがある
書き味の評価は、公式の説明文以外にまとまった資料が見つからなかったため、ここでは書いていません。PencilDBには日本向けの8品番を載せています。